ターゲティングって何?
ビジネスや集客を行う上で「ターゲットはどんな人か」を明確にしておくことがかなり重要なポイントになってきます。
例えば飲食店であってもターゲットが20代女性なのと、40代男性なのとでは
店舗の立地、外装、内装、メニュー、接客、価格など全て変わるだろうということは容易に想像できるかと思います。
この「誰のために」を明確にすることがターゲティングです。
このターゲティングによってイメージ通りのマーケティング、売上を作ることができていればうまくターゲティングできていることになりますし、そうでなければターゲティングができていないということになります。
ターゲティングをしっかり行い一人でも多くの顧客に満足してもらわなければビジネスとして繁栄していかないのです。
自分にとっての顧客とは?
インターネットが普及し、
あらゆるものが簡単に手に入るようになった現代では、
消費者のニーズが多様化しています。
商品の品質が良ければいいという時代や
売り方次第で売れるというような時代ではなくなり
オーダーメイドが好まれる時代になってきました。
ここでいうオーダーメイドというのは実際に自分のためだけに特注された商品というわけではなく、
あたかも自分のために存在するかような個別感のある商品を指します。
消費者に「これは自分のためのものだ」「自分にぴったりな商品だ」と思ってもらうことが
現代のマーケティングでは必要な要素になるのです。
このようなオーダーメイド型の商品を提案する場合はターゲット設定が重要になります。
ターゲット設定がうまくできていないと、せっかくオーダーメイドを意識した誰かのための商品も
その「誰か」が存在しない、ただ奇抜なだけの商品になってしまいます。
ビジネスをしていく上では、
- 「誰に(whom=ターゲット顧客)」
- 「何を(what=商品・サービス)」
- 「なぜ(why=経営理念)」
- 「いつ(when=商機)」
- 「どこで(where=立地)」
- 「どのように(how=業態・販売方法)」
という5W1Hの実践にほかなりません。
オーダーメイドが好まれる時代では特に「誰に」が重要な要素になります。
つまりターゲティングが重要であるということです。
例えばターゲットは「20代女性」や「30代主婦」というような
ザックリと大枠のみで決めても効果的ではありません。
「20代女性」「30代主婦」と一口に言っても、
それぞれが同じ価値観、同じライフスタイルで生活しているかと言えばそうではありません。
十人十色というように個性化しているのが現代の消費者なので、
好みも多様化して、欲求も多岐にわたっているのです。
ターゲッティングをする際は「どんな人に」ではなく「誰に」というレベルまで絞り込むことがポイントです。
つまり、ペルソナを設定するまでして初めてターゲティングが完了したと言えます。
今回はターゲットを「誰に」まで絞り込み、
しっかりと見込みの高い顧客を獲得するためのペルソナ設定、ターゲティングの切り口について説明していきます。
ターゲティングで意識すべき3つの切り口
ターゲティングをする上では特に3つの項目を意識する必要があります。
①属性②価値観③ベネフィットの3つです。
それぞれ詳しく説明していきましょう。
①属性
ここでいう「属性」とはターゲットの「デモグラフィック」な情報を指します。
デモグラフィックとは、年齢・性別・職業・年収・学歴・家族構成などと言った人口統計分布に基づく情報になります。
国や、居住地域など地理的な情報は「ジオグラフィック」と言ったりもします。
例として《20歳・女性・OL・年収300万・都内に一人暮らし》
と言ったものがこれにあたります。
ペルソナ設定、ターゲティングをする上では欠かせない情報であり、
多くの場合、この属性に関してはしっかりと設定されます。
しかし、ペルソナを設定する上で陥りがちなミスとして、
デモグラフィックな情報のみでペルソナを構成してしまうということが挙げられます。
もちろんターゲットの属性に関してはターゲティングにおいて重要な要素の一つですが、
デモグラフィックな情報だけで決めてはいけません。
ペルソナを設定する上でより大事な項目が次に説明する2つの項目です。
②価値観
価値観はデモグラフィックな情報とは正反対の性質で「サイコグラフィック」と言います。
サイコグラフィックとはターゲットの表面的な情報ではなく、心理的な情報に関してを指します。
ターゲットが大切にしているものや、考え方、趣味趣向と言ったものがこれにあたります。
先ほどの例に付け加え《インドア派・面倒くさがり・自分で考えるより言われたことをやる方が気が楽》
といったようなターゲットのキャラクター像がわかるような心理的な情報がこれにあたります。
③ベネフィット
「ベネフィット」とはターゲットの悩みや願望といった欲望を指します。
「得たい欲」、「避けたい欲」と言い換えてもいいでしょう。
ターゲットの解決したい悩みや問題、達成したい目標や願望がこれにあたります。
例えば先ほどの
《20歳・女性・OL・年収300万・都内に一人暮らし》というデモグラフィックな情報と
《インドア派・面倒くさがり・自分で考えるより言われたことをやる方が気が楽》というサイコグラフィックな情報に付け加え
《収入を上げて気兼ねなく買い物をしたい、痩せて自信を持ちたい、彼氏を作って人から羨まれたい》といったような欲望、ベネフィットをつけ加えることでターゲットのニーズを的確に捉えることができます。
このようにデモグラフィックな情報だけでなくサイコグラフィックな情報、ベネフィットを考慮してターゲティングをすることが見込みの高い顧客を獲得するターゲティングと言えます。
上記の3つの切り口を意識してターゲティングを行なっていきましょう。
<具体例>上記の3つの切り口からのターゲティング
属性、価値観、ベネフィット
この3つの切り口を基にペルソナ設定したターゲティングの具体例を1つ記します。
特徴(デモグラフィック情報)
性別:女性
職業:食、野菜アドバイザー(企業と連携して食や野菜について)
所得:450万(夫婦で共働き1000万)
世帯規模:既婚4人暮らし(2人の子供がいる)
学歴:大卒以上
住所:北海道(学生時代は東京)
特徴(サイコグラフィック情報、ベネフィット)
幼いころから、植物が好き。
大学時代に果物の品種改良についての研究をして、就職は地元の農業関連のメーカーに。
就職してからは野菜の品質改良の部署に配属され、大好きな植物に対して研究することができた。
その後、結婚し子供を授かり、大好きな仕事だし続けたいとは思ったが育児を優先するために退職。
二人の子供を授かり、育児に追われる毎日だったが充実した日々を過ごすことができていたが、
昔のことを考えると「もっと植物の仕事を続けたかった」と少し後悔の日々。
「育児が落ち着いたら絶対に何かしよう」と決意。
下の子が小学校高学年になり、そこまで手がかからなくなり自由な時間が増えた。
時間ができたので復職。前の職場でできた人脈を活かして、地元の野菜や植物を販売する方を支援する団体に所属。(ミラサポ)
学生やサラリーマン時代の経験知識を活かして、植物の専門アドバイザーとして活動を開始する。
ただ、前は研究が中心だったので、植物アドバイザーとしてもっと知識が必要だなと思い、
前々から知っていた野菜ソムリエを取ろうと決意。
野菜ソムリエを取ることで野菜の知識がより深まったが、無印では主婦向けだと感じ、上級も取った。
上級を取ることでより知識が深まったし、野菜の魅力の伝え方は知ることができた。
今は、上級の知識資格を基に講演会を開いたり、レシピ開発をしたり、農業の方と一緒に地元野菜を広める活動をしている
仕事は充実し野菜ソムリエという資格に誇りを持っているが、地元企業の人に「野菜ソムリエ?何?」というようにないがしろにされ、なかなか自分の意見が通りずらかったり
自分は植物の知識を使い、成果を出しても安売りするかのように安いお金しかもらえなかった時かなり辛い思いをする。
自分は学生、社会人、野菜ソムリエ、野菜ソムリエプロ…というように長いこと野菜果物植物に関わり知識が相当あり
もっともっと貢献できるのにも関わらず、ないがしろの扱いを受けてしまう今の状況を変えたいと思っている